ファッションビルにおける買上率・買回率の向上施策
事例概要
ファッションビルにおけるアプリを活用したプロモーション施策の立案・実行、およびデータ利活用の機運醸成に向けた伴走ご支援
Summary
| 課題 | ・買上率・買回率の改善余地 ・天候と購買行動の相関に対する不確実性 ・ステークホルダーへのデータ活用効果の可視化不足 |
|---|---|
| アプローチ | ・顧客セグメンテーション(RFM・アソシエーション分析) ・需要予測モデル構築 ・アプリプッシュ通知による実店舗でのプロモーションPoC |
| 成果 | ・アルゴリズムによるアプリ通知運用の確立 ・統計的手法を用いた施策効果の証明 ・テナント・社内へのデータ活用の有効性提示 |
| 期間 | 4ヶ月 |
実店舗を構えるファッションビル事業において、デジタルデータをいかにリアルな来店体験や購買行動に結びつけるかは極めて重要なテーマだと考えています。本プロジェクトでは、データ活用のあるべき姿を整理するとともに、アプリプッシュ通知を用いたプロモーションのPoCを通じて、データ利活用の有効性を組織全体に証明する取り組みを行いました。
課題:施策への確信不足と組織的な壁
プロジェクト開始時、クライアント企業では以下の課題を抱えていました。
- 改善余地の不透明さ:買上率や買回率(施設内の複数店舗での購買)を向上させる具体的なデータ根拠が不足していた
- 外部要因の影響把握:天候と購買量に相関があるという仮説はあったものの、確信が持てず具体的な施策に踏み切れていなかった
- ステークホルダーへの説得材料:テナント各社や社内関連部門に対し、データ活用の必要性を納得させるための「短期間で目に見える成果」が求められていた
解決策:
基礎分析からプロモーションの実行、効果検証までを4ヶ月のサイクルで実施しました。
① 顧客分析と需要予測
RFM分析やアソシエーションルール(相関分析)を用いて顧客をセグメンテーション。さらに天候と購買量の分析から需要予測モデルを構築しました。これにより、「どのタイミングで、どのユーザーに通知を送るべきか」の判断基準を明確化しました。
② プロモーションPoCの実行
実店舗および起点のテナントを選定し、アプリのプッシュ通知を用いた2段階の施策を実施しました。
- 買上率向上施策:来店1店舗目でのクーポン配布
- 買回率向上施策:1店舗目での購買に基づき、相関の高い2店舗目をレコメンド
③ 統計検定による効果検証
施策の有効性を曖昧にせず、セグメンテーションの有無やプロモーションの有無ごとにユーザーを4グループに分類。統計検定を用いることで、施策が個別に、かつ統計的に有意な効果があったかを厳密に検証しました。
成果
- アプリ運用の最適化:天候や買回相関を加味したアルゴリズムに基づき、アプリ通知を適切に配信する運用体制を確立
- データ利活用の機運醸成:デジタル推進部門として、テナント各社に対しデータ活用の有効性をエビデンスを持って示すことができ、組織内でのDX推進を加速
- 最小限のツールでの実現:既存の分析ツールや最小限の外部ツール導入の中で仕組みを構築し、コストを抑えた成果創出を実現